カカフカカ
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カカフカカ

石田拓実

もどかしいのに

ネタバレ
2019年6月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 寺田さんにはイラつくばかり。
こんな女嫌だなと思う。
でも自分が大事だったり、傷つくのが嫌で逃げてばかりだったり、結局同じことを繰り返してたり、諸々のことに気付くのが遅かったり…そーゆーことあるよねってわかる部分もたくさんあって。
3歩進んで2歩下がるとごろか、3歩4歩下がっちゃってる感がもどかしいんだけど、気になるから読んじゃう。
むしろ本行の考えてることをあかりの視点から見て、「自分が感じるもの、見てるものが全てじゃない。人によって考え方見方が違うんだ」と気付いたなら、本音を知りたい相手の本行と「わかる」まで向き合うしかないのに。
本行の反応をまた自分の価値観で推し量って怖くなって逃げる。
また元に戻っちゃってますよ、同じこと繰り返してますよ。
それにも気づいてませんよって感じ。
それを1度ならず何度も何度も。
やきもき。
これからどうなるのか。
結末が予想つかない。

長谷と寺田さんは嫌いだけど、
本行とあかりは好き。

どんな結末になるんだろうか。
楽しみ。

からの最終巻読みました。
アキの変わりっぷりが気持ちいい。
このアキは好き。
そして、アキが変わったことで、長谷も本行もいいほうにかわった。
「好き」とか「わかりあう」とかってとても曖昧な概念で、人によって違う。
そして、初めて「好き」になるときは、その気持ちを「好き」と認識することの難しさを感じた。
すごく真面目で、不器用で、純粋だなーと思った。
結局本行は、アキがずっと好きというシンプルな結末ではあったけど、
その結末もすんなりじゃなく、1つずつ悩んで、間違って、戻ってりしてたどり着いた結末で。
すごくリアルなのかもしれないと思った。
人の感情とそれを認識するのは難しい!それがわかった!
このもどかしい書き方は石田さん独特だなと思う。
感覚的なんだけど、掘り下げて考えられたりもして。
そのアンバランスさが面白い。
大人が読んでも面白いと思える所以かもしれん。

本行とアキが最後の方はめちゃくちや可愛かった。
そしてやはり本行とあかりが1番私は好きだなー。
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