レオノーラの猛獣刑
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レオノーラの猛獣刑

モクタン・アンジェロ

美術漫画

2019年6月10日
白黒に切り取られた静謐な世界に一目で引きこまれた。メディア芸術祭の審査委員推薦作品に選出されたことも頷ける、クオリティの高い作品である。著者はブラジル人男性で美術大学を卒業後来日し、現在も日本在住とのことだ。今後のテーマとして日本昔話や禅などを挙げており、作品を通じて日本文化を海外に伝えるかけ橋となってくれることにも期待したい。本作はローマの哲学者セネカの『怒りについて』という著作を元に描かれているそうで、怒りのコントロールをテーマとする原作にも興味が湧いた。
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