暗闇の中に踏み入り目を凝らすような。





2019年6月15日
テーマは重く、内容は暗澹として、つらい。そして劇的な展開が訪れることもなく、しかし救いが全くない訳でもなく、この日本のどこかで起こっているのに必死で隠されている湿った『現実』を、乾いた絵柄で淡々と描く…そんな作品です。読後は切ないというか、虚しいというか、なんか形容し難い感情に支配されます。単純に、このケースの依頼人なり当事者なりがどうなったのか、それが気になって一気に読んでしまいましたが、これって結局興味本位のデバガメ、覗き見みたいなものなのかなぁ…と、自分のスタンスにさえ、ちょっと凹みました。
ヤクザみたいで怖いからもう会いたくない、と聞かされて大笑いしてた押川さん。親にさえ持て余されるような精神的要救助者に親身に向き合っている押川さんにとって、その対象者から完全に必要とされなくなることこそが最上の望みなのかなぁ、と思える、素敵な笑顔でした。
ヤクザみたいで怖いからもう会いたくない、と聞かされて大笑いしてた押川さん。親にさえ持て余されるような精神的要救助者に親身に向き合っている押川さんにとって、その対象者から完全に必要とされなくなることこそが最上の望みなのかなぁ、と思える、素敵な笑顔でした。

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