このレビューはネタバレを含みます▼
初コミックスの作者さん。絵の上手下手はこれからを楽しみにしたい感じでしたが、ふとした表情がとても印象的に描けていて、それだけでファンになってしまいました。それにしても皆さんおっしゃるように長男くんが不憫でなりませんね…。主人公の希くんは17歳の高校生ですが、きっと小学生のときも中学生のときも下の子たちの面倒を一生懸命してきたんだろうなぁと想像して泣けました。普段泣けるBLといわれるものを読んでも全く泣かないのに。彼の青春の大半を家族のために犠牲にしてきたんだと思うと、私もこれは意図しない虐/待なのではと思います。もう犠牲って言葉が当てはまりすぎて…。送り迎え必須の幼稚園&保育園児、さらには小学生二人がいるなら母親は時短で定時上がりしかないでしょ。これに父親単身赴任で不在って…。両親は長男を頼りすぎだけど、家族の愛情はしっかり感じられたのが救いです。でも本人たちが気づいていなくても虐/待ってあるからね(しつこく言う)。怪我の功名というのか、家族のために脇目も振らず生きてきた希くんなら純粋培養であんなピュアピュアなのもありえる、という妙な説得力がありました笑。良すぎて作者さんの他作品も一気に買ってしまいました。おもしろかったです。これからも作者買いまちがいなしです。