このレビューはネタバレを含みます▼
題材や大まかな話の流れは良いと思います。挿絵もとても綺麗で素敵です。キャラ達の性格も個性があって良いです。しかし、なんと言いますかストーリーを進めるために感情を動かしているような感覚があってそこでそう考える!?そうなる!?とズッコける所が多々あります。リストがアガルを悪魔だと思い主人公達に敵意を向けたのにヴィネトに神魔だと言われすぐさま聖爵様!と跪いた所とか単純素直すぎないか?と格好いいはずのリストがマヌケに見えましたし、主人公が花嫁に選ばれたことをやっかむ女性達がリスト等他の人のいる前で主人公を罵倒した所とか、いくらなんでも頭悪すぎないか?と。やりたいことは分かるのですがよくあるシーンを悪いタイミングで使いすぎていると感じました。サーロンが捕まった時も主人公が夜の窓辺で恋がしたいと呟いた時は主人公も唐突な考えに驚いていましたが私も主人公の脈絡のない感情について行けなくて呆れました。あれほど拒んでいた契約をサーロンを助けるためにしたのにアガルは助けられないしで無駄契約感が否めず消化不良です。あと自分達の信仰している神様が現れたのに割と雑な扱い方をしていて神の重さが感じられ無いのも微妙でした。全体的にこういう話に持って行きたいからこう考えさせ喋らせてる感覚が拭えないのと、それによって主人公達の唐突な行動やそれまでの発言、考え等に違和感が生じて世界観に入り込めなかったのが残念でした。10巻も続いているし他のレビューは高評価なので、これからさらに面白くなるのではないかなと思います。アガルが主人公に懐いて嫉妬してる様は可愛いですし、ヴィネトもまだまだ秘密がありそうで気になります。あまり細かく考えずに読むと楽しいと思います。