少女漫画とはくらもちふさこなのかも





2019年8月20日
くらもちふさこ先生はひたすら進化し続ける脅威の作家だ。この空気、雰囲気、語らずに持たせる間、余韻、抜け感、とにかく比類ない。今までの作品でもそういうのは確かにあったが、その結晶がこの「花に染む」だと思った。語りはあっても語られないことが多いのに、そこに様々な思いが見え饒舌さも感じられる。人は嘘をつきつつ様々なことを語る。そういう人生の一部を見せてくれる。深い、深すぎる。朝ドラ「半分、青い」のおかげで思い出したくらもち先生だが、この天才の一部分も欠片も描けていないと思う。他の作品でくらもちふさこ先生を知っている人も、知らない人も「花に染む」ぜひ読んでください。でも、やっぱり「駅まで5分」を先に読むべきですね。これも傑作なので損はしません。そのあと「花に染む」で究極の少女漫画をぜひ味わってください。

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