日本国召喚
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日本国召喚

高野千春/みのろう/toi8

これから

ネタバレ
2019年8月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 自衛隊が異世界で活躍するマンガは、面白いやつがありますので、どうしてもそれと比べてしまいます。
今のところ火器で一方的に殲滅・蹂躙していて、なんだか自衛隊らしくありません。自衛隊が本気出せば強いのはわかっていますし、敗残兵を救助したり、軍事行動を起こすまでに慎重な所などはそれらしいですが。
もう少し外交上の駆け引きや、住民とのふれあいがみたい所だと思っていましたが、ここに来てようやくそれらしきものが出てきました。ただ、駆け引きは常に戦時下にある異世界の国々の方が長けているようで、日本は転移して国際法もない世界なのに、頑なにそれを守ろうとしているのがちょっと滑稽ではあります。周りにそれを守る国があってこその国際法で、その周りの国が予告もなしに軍事攻撃してくるわ、魔王まで復活するわで、もしこんな事が実際に起こったら、普通なら急いで憲法改正して、専守防衛くらいはできるようにするでしょうね。あと、敵国でも悪いやつばかりではなく、まともな人達もいて、そのエピソードを描くのは正しい事ですが、これは物語なので、何らかの伏線にならない限り、自衛隊が悪いみたいになって、作品としては話がブレるなと感じます。他はやっぱり、異世界の民間人との触れ合い(難民を救ったり、ちょっと会話するくらいはありますが)、日本の民間人、マスコミ、政治家が出てこないので、なんだか外務省と自衛隊だけのドキュメンタリーみたいになっているのが少し残念です。
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