喪服の花嫁
」のレビュー

喪服の花嫁

芽玖いろは

義父に隷属する美しい息子

ネタバレ
2019年8月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ ときて先生の画風とくると期待以上に毒も飲まないかんという覚悟も迫られてしまうのですがチョロいのですぐ読んでしまいました。

結果義父は病気てオブラートもありましたし、思ったよりも息子がパパ尊敬しすぎてて(ゴーストもやってんのかな?)むしろ息子のほうが執着えぐかったかもしれない。これ他人との性接待がなければ、さらに言うとSNS通じたお気軽接触キモおっさんがいなければ2人の世界で完結する可能性が高かった(アレだ昭和のJUNEてき世界だ)ので現代で良かったね! と言わざるを得ない。

澱んだ生活のなか出会うタクシードライバーの彼氏もなかなかに重い。でもお互いを知ろうとすること、知ることでその重さが関係を深めるからラブはいいなと感じます。
「殴ってごめんなさい」、この鮮烈な恋の瞬間を読みたいから漫画読んでるんですよね。。。

気になったのは教え子の事件の報道でえ? そんな誤解を外から受けるようには見えなかったんだけどなというところ。現代のいけず報道ありきの表現かな?
いい! てなったのは序盤の彼氏の文芸誌の片手持ちの読み方、あーこういう読み方おじさんはするわて瞬時にドライバーの彼が年かさに見えたのですごい演出力だなと思った。

いつも思いますが細部に漫画を読む楽しさを感じさせてくれる作家です。なので作家推しのひとはむしろ入れ食いのあらすじかと思いますし、表紙の美しさに釣られたかたも最高のハッピーエンドに満足できるんじゃないかな。

とはいえいちゃラブもこの息子さんが無邪気に笑ってるところももっと見たいんで雑誌掲載のアラブものでハッピー補充したいと思います。
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