このレビューはネタバレを含みます▼
大企業の令嬢の瑠佳(るか)は虚弱体質のために死を感じることがあったことで人生を達観しており、自分の考えをもった女性。納得して政略結婚を受け入れていた瑠佳はお見合い相手の充孝のやる気がないような歩み寄ろうとしない態度をぴしゃりと指摘し、このお見合いを断ります、と言い放ちます。驚きながらも謝罪し、結婚話を進めたいと言う充孝に、3ヶ月の交際期間を提案します。二人が上流階級の家柄という環境の中で、その事情をたっぷり含めた愛憎ストーリーで、少々気が強い瑠佳と結婚を望みながらも歩み寄ろうとしない、複雑な表情ばかりの謎めいた充孝に、やり取りは常に喧嘩腰で到底恋人同士とは言い難い雰囲気。この先どうなるのかとハラハラでした。それでも何度か会ううちに少しずつお互いを理解していく二人。充孝の複雑な胸の内の変化をその表情から読み取る瑠佳と一緒にストーリーが進み面白かったです。なかなか心の整理が出来ず、ラブラブな二人が見られたのは終盤で、やっとという感じでした。様々なしがらみを乗り越えた二人はこれから幸せになるだろうと思えました。良かったです。