どうせもう逃げられない
」のレビュー

どうせもう逃げられない

一井かずみ

痛くて苦しくて愛おしい

2019年8月30日
あとから人気作家さんの作品と知り、どうりでねぇ、と思ったのですが、
3巻無料で読んで、ガッツリ心を掴まれて、一気読みしました。
向坂さんとなほ、それぞれが抱える過去の事情が物語に絶妙に絡んでいて、
2人が惹かれ合い、お互いに向き合うほどに、
それぞれの事情、逃げてきた事や心に向き合わずにはいられなくなるところが、本当にリアルで。
「あー、こういうの、ホントきっついんだよねぇ〜(苦笑)」と
親友の話を聞いているような心持ちで読むくらい引き込まれました。
それぞれのキャラクターが厳しい視線で対峙する時も、
上滑りだったり、取ってつけたような話ではなく、
自分と相手の本心を抉り出すようなエピソードで、
それがストーリーにさらに厚みを与えている気がします。
ドラマ化してほしいくらい面白いです。
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