このレビューはネタバレを含みます▼
セフレとして出会った二人の、関係が変わっていくまでのお話。お互いに孤独や不安を埋めるだけの相手では無くなっていく過程の、ちょっとしたやり取りのセリフ回し、ちょっとした表情が絶妙なんですよね…。
それから、一度必要になってしまった人を失う事を恐れる気持ち、嬉しい時ほどはぐらかしてしまう気持ちなど、ほんとにちょっとした感情の機微の表現が巧みで素敵です。
全体的にほの暗い雰囲気の作品なんですが、くすっと笑えるような会話もありつつ、最終的にぽっと気持ちが温かくなって終わります。決して派手じゃないのに時々読み返したくなるご本です。