わたしの幸せな結婚
」のレビュー

わたしの幸せな結婚

顎木あくみ/月岡月穂

一気読み

ネタバレ
2019年8月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 純文学のような世界観の中での異能という設定にワクワクでした。家族に虐げられていた美世は、婚約者が3日と持たずに逃げ出すと言われる異能者 久堂清霞との縁談と言う体で家から追い出されます。冷酷無慈悲と噂される人物との縁談に追い出されたらのたれ死ぬしかないという思いで久堂家を訪れますが、そこで働くゆり江に温かく迎えられます。そして久堂清霞本人も冷酷そうに見えて隠された優しさがあることが分かってきます。冷たい態度の清霞と卑屈な考え方が染み込んでしまった美世がどのようにして心を通わせていくのか、異能者とはどういう人なのか、読み出したら止まらず、一気読みでした。作者さんは本作がデビュー作のようですが、とてもそうは思えない完成度に驚きでした。2巻まで読みましたが、異能者としてもまだまだ広がって行きそうなストーリーで期待が膨らみます。そして、美世を大事に思う清霞に胸キュンしっぱなしでしたが、残念ながらまだ婚約者のままの二人。早く夫婦になって愛し合う二人も見たいです。だらだらと緩むことのない続編を期待します。
いいねしたユーザ5人
レビューをシェアしよう!