菜の花の彼―ナノカノカレ―
」のレビュー

菜の花の彼―ナノカノカレ―

桃森ミヨシ/鉄骨サロ

凄く面白い!が…

ネタバレ
2019年9月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最初からキャラの心情が丁寧に描かれてて、読んでて凄く面白くて早く続きが読みたい!と思いずっと購入していました。主要男性キャラはタイプが正反対だけど自分の考えは曲げず彼らなりに主人公へアプローチしているのでどちらも魅力的だと思います。だけど、主人公が何故鷹人にだけあんなに冷たくするのか全然分かりませんでした。好きな女の子に対して、鷹人みたいな態度を取る男子は少なからずいると思いますし、照れ隠しだと分かります。そして、高校生になって鷹人が主人公に対して素直に告白しても、なぜ、がっかりするのか?もう訳わからない。この漫画に出てくるキャラの中で一番難しい性格をしているのは、主人公だと思います。記憶喪失した後の主人公の方が好きでした。

【追記】★3→★4へ
先に結末を知ってしまい、続きを読むのが怖くて今まで最終巻を読んでいませんでしたが、何とか読了しました。鷹人が好きだったので、彼が菜乃花と結ばれなかったのはとても苦しかったです。しかし、この漫画を「鷹人の恋愛(成長)物語」として読むと、気持ちが楽になりました。未完で終わっていた中学時代の恋を、三年かけてやっと「終われた」んだな、と。不器用で好きな女の子を傷つけてばかりで自分でも苦しんでいた彼が、相手の幸せを願えるようになり大きく成長出来たんだと思います。そして、人を好きになる気持ちを知った彼がこれから先どれだけ魅力的な人間になっていくのか、怖いぐらいに楽しみです。菜乃花はこれから先も隼太ひと筋なんだろうけど、「鷹人と付き合って良かった」と思ってくれてればきっと鷹人も報われます。ただ、良くも悪くもこれだけ読者の心に残るキャラクターをここで完結させてしまっては非常に勿体ない。番外編でもいい、ほんの数ページでもいい。恋愛絡みじゃなくても良い。鷹人の幸せな、笑えるようなその後を私は見たい。見て、鷹人良かったね。って心から言ってあげたい。★5に出来なかったのはこの部分です。作者様に届きますように。
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