原作第1部のみのコミカライズ

あとがきに完結の文字が。作者さん的には最初から、2巻分だけ(原作小説での第1部だけ)コミカライズしてほしいとの話がきて描かれていたようです。
そんなの知らずに読んだこちらとしては、続きの漫画描いてくれないんかい！とツッコんでしまいました。
気に入ったら小説を読んでね、ということらしいです。少しガッカリしました。

内容は、タイトルにも台所とあるし、主人公のスキルも台所召喚だしで、料理漫画っぽい部分もありつつ、主人公の料理が周りの人々を強くするっていう特殊能力があることによって物語が動いていくので、料理が最強って感じの内容は新鮮ですね。

ただ、2人同時に召喚されて、主人公は聖女じゃないと見なされ放置されました〜みたいな流れから物語が始まるところは、ここ最近の異世界転生少女漫画あるあるって感じの既視感感じまくり、もはやありふれてしまった設定って感じで新鮮味は無かったです。

主人公の恋のお相手のシロクマ騎士さんも、なんでか最初から主人公に落ちている感じで、最後まで読んでも聖女の護衛から外してもらって主人公(話したことも無い他人)の護衛につきたいと願った理由がイマイチ分からなかったです。
あの人の待遇可哀想だから自分が…とか思っただけのめっちゃいい人ってことなのか？主人公を見たことがあったのなら、いっそ一目惚れしてたと言われた方が納得いきます。

一目惚れしてたと思うほど、シロクマは最初から主人公に対して甘くてついていけません(笑)
金髪おかっぱも、主人公の笑顔見た瞬間からデレデレしているし、主人公の笑顔は破壊力抜群で「可愛い！！」と思わせてるんだろうな。

それはさて置きコメディ色も強くてそれは面白かったです。このやり取りとか作風が合う方にはかなり楽しめるんじゃないでしょうか。
やり取りについては、元ネタが分かればより楽しめるのではないかと。
あえて言われた言葉をオウム返ししたり(おそらく衝撃的なこと言ったから)、「知っているか…シロクマは…木の棒で剣を切る…」などネタ的な心の声がとても多い。きっと主人公(作者)がこういう漫画ネタ？ネットネタ？ヲタクネタ？を知ってるからなんだろうなと思ったりしながら読んでました。

そんな会話のやり取りや、包丁で獣を地鶏にしてしまうなど、そうきたか！となるような、あくまで主人公が求めているスキル、台所に繋がるスキルなんだなと笑わせてくれました。