あとかたの街
」のレビュー

あとかたの街

おざわゆき

「当たり前」の崩壊と希望を持つ意思の強さ

ネタバレ
2019年11月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 市井の人の、戦争という抗えない流れのなかで、
歯を食いしばりながら、繰り返される喪失に耐え、
希望を持ち続けていく姿を描いた物語でした。

戦争とは我々と隔絶されたものではなく、
当時を生きていた人々それぞれが
狡い部分や弱いところがあり、かつ健気で強い、
今を生きる我々と同じ人間であったのだと。

二度とこのような経験をする人がないよう、
平和な世が続くことを願います。

空襲の際の窓ガラスが赤くなっていることに気付くシーン、
鳥肌が立ちました。
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