このレビューはネタバレを含みます▼
異国の年下の冷淡な王様に嫁いだヒロイン。素直で何でも受け入れてくれる母性愛に溢れるヒロインと抱き合う内に、徐々にヒーローの頑なな心も解けて行き…。
エロ描写はしっかりページ割いてるので、それだけは満足なんです。ですが、ヒーローの悲惨な過去に起因する人間不振が和らいでいく心理描写が余り無くて、どうにも不自然で都合良く最後は大円団な終わり方。ヒーローがヒロインに受け入れられていく過程での細かい心理変化が皆無なので突っ込みまくり納得いかないレベル。ヒロインのヒーローへの気遣いも微妙で、数年間ずっと人間不振で独りで政務などこなしていたのに壁を取り去るような決定的な出来事も無いのに本人すらフワフワした理由で2ヶ月後には大切な存在と言わしめ、コミュ障だったヒーローがラブラブっぷりを周囲に見せ付けるまで突然変異するとか不自然過ぎ。年下ヒーロー設定で母性で導く姉さん女房的にヒロインを出したいなら、ヒロインは末っ子設定ではなく長女設定なら年下愛でる自然さがあるかも。どうしても末っ子にしたいならヒロインが母性愛に目覚める過程も必要。もう少し設定を生かすようなマシなストーリー展開じゃないと入り込めないですね。