奇面館の殺人
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奇面館の殺人

綾辻行人

館シリーズ9作目

2019年12月17日
記念すべき第1作の『十角館の殺人』から刊行順に読み続け(個人的に第1作を初めて読んだのは1年ちょっと前)、ついに現時点での館シリーズ最新作である本作を読了してしまった…。この『奇面館』は2012年に刊行されたそうなので、館シリーズの締めの10作目は2019年の暮れに至っても未だ発表されておらず、自分含めファンの方々は今か今かと待ち望んでいるのだろうと思います。が、10作目の発売=館シリーズ完結となる事を考えると、早く読みたい気持ちと同時に終わってほしくない気持ちもあり…『奇面館』を読み終えた後は内容に関係なく物寂しい気持ちになってしまいました。そして、肝心の本作についてですが、何となく久々な感じでミステリ然とした館シリーズを読ませてもらったなという印象。前作の『びっくり館』、前々作の『暗黒館』は王道とは離れたものだったように思うので、『奇面館』はミステリ小説だったなと思います。完結編を前に原点回帰したという風に感じられますが、もしかしたら読む人によっては“館シリーズとしては”少し物足りなく感じる部分もあるかもしれません。ですが、個人的には先の展開が気になって夢中でどんどん読み進めてしまいました。
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