雨の約束
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雨の約束

アン・スチュアート/尾方琳

雨の約束ってどこにあるの?

2019年12月24日
少年時代にイン猥な状況に耐えてきたヒーロー ブラン。スポンサーとして唯物論者なのも頷ける話。しかしこれは、それだけのことではなくて、彼自身壊れている。金や立場に物を言わせて やりたい放題 自分が法律だと言わんばかりの行動の全てが、ロマンスと大きくかけ離れた世界に読み手の私を置く。犯人として濡れ衣を着させられたヒロイン キャシー も 同等に壊れていきそうなものなのに、子供を授かったせいか かなり強靭と思わせる。あんな事があったにも拘らず、研究の場へ身を置いている事も然りだが、ヒーローの婚約者という女とのやり取りには憤る。にしても、純粋培養過ぎる妹メレディスにも呆気にとられる。いくら何でも・・・、という思いが 兄との明暗を強烈にするための駒としていても あり得なさ過ぎて引く。データー捏造の濡れ衣も、真相が判明した時点で、彼が行動を起こさなかったことに呆れる。どれをとっても、DV男との未来に愛など語りたくは無いと思うような物語だった。
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