君に染まる町の色
」のレビュー

君に染まる町の色

梅田みそ

小さな町で育まれた想い

ネタバレ
2019年12月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作ほか短編ひとつ収録。どちらもDK時代からのお話で初々しさがあって爽やか。でも短いからか割とあっさりめでした。
「君に染まる町の色」
自然に囲まれた小さな町で育った幼馴染み同士、染物職人の卵の千羽×負けず嫌いの優等生・由之。千羽への想いを断ち切るために大学進学を機に距離を取ろうとする由之。もっと遠距離の切なさがあるかと思ったけど、離れてすぐ再会シーンなのでそれほど距離は感じずでした。千羽の直感で生きてる感がすごい。急展開だけど由之の長い片想いが報われてよかった。でもやっぱりもうちょっと切なさが欲しかったです。自然豊かで空気が綺麗そうな町の描写が爽やかで素敵でした。
「籠の中の恋の歌」
元男子校の後輩×先輩、今は大学生の尾崎×鷺沢。体の関係はあるけど付き合っているとも言い切れない、微妙な関係。尾崎の本心が分からず刹那的な関係だと割り切ろうとしている鷺沢、こういうの好きなので面白かった!もっと拗れてもよかったなー。この先もなにかと揉めそうなのでもっとこの二人を見ていたい。飯田くんナイスキャラでした。いい奴!
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