読み手の想像が広がる





2020年1月15日
表題作含め4作品の短編集です。表題作と2作品目はラストがハッピーエンドでもアンハッピーエンドでもなく、2人の恋愛が始まってもいないです。でも表題作は題名の通り、相手のことを考えるのかな…と、ぼんやりとハッピーエンドを想像してしまう読後感でした。2作品目は、いつまでもその想いを残して、きっと再会出来ないし捜さないんだろうなと切なくなりました。この2作品目とは変わって、3、4作品は両方共にハッピーエンドでした。特に3作品目は初々しくてかわいかったです。4作品目は唯一Hシーンがあるストーリーでしたが、お互いがとても大事な存在だと、とても伝わる話でした。デビュー作にしてはかなり質の高い作品だと思えます。ただ難点は、まだ描き分けが甘い所でした。表題作初っ端からどっちだ?となりましたし。でも、画力や個性はとても気に入ったし、ストーリーも抜群で、買って良かったと満足の1冊です。

いいねしたユーザ2人