JKハルは異世界で娼婦になった
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JKハルは異世界で娼婦になった

平鳥 コウ/山田J太

小説既読です

ネタバレ
2020年1月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 評価の難しい漫画なのはまず間違いないです。
で、原作はなろうなので誰でも読めるので気になる方は読まれることをお勧めします。っていうか漫画読む前にさらっとでも読んだらええんちゃうか。
小説を読んだ上で、さらに漫画も読んでいて、これは非常に特殊な話かなーと思います。なので気になったら飛び込む覚悟で読んでみるしかないと思う。
とにかく絵が可愛くて好きです。絵に惚れて小説読んで漫画をもっかい読む、みたいな流れです。実は別のサイトで読んでた…シーモアでも買うか…?

ここから漫画でも多分出てきてないネタバレです。注意。

ハルは、元々リア充JKですが、漫画にありがちな何も考えてないパリピでーす!みたいな人間ではありません。援助交際について出てきますが、元々は姉がそっち系の人間に騙されて、どうにかしなくちゃと思うあまりに援助交際に手を染め、そのあとは怖くなっても元締めがいるので抜けられず…みたいな経緯があった(はず)です。なので、異世界転生する前から色んな生きづらさを経験している子でもあります。だからこそポジティブに見えるのかな。援助交際している女の子を否定するのはとても簡単ですけど、思春期で精神状態が不安定になりがちな女の子全員の貞操観念を問題にするより、社会に出て自分でお金を稼いでるしっかりとした堅実な大人がそれ以上に欲に負けていることを考えたほうがいいなぁと思わされました(考えてもしょうがないし解決しないからそこは思考放棄するんだろうけど)。そういった意味でも、私はハルを擁護しちゃう。
私がこの作品を評価するのは、もともとがとてもエグいということ。昨今の安易な異世界転生ブーム、異世界行けば今凡庸な人間でもヒーローになれちゃうよ!というテンプレートにくさびを打ち込むような、そんな作品だと思ってます。場所が変われば全てがうまくいく、なんて幻想はあり得ないってことです。(まあ終盤はまた話が違うんですが)
それに、ハルは小難しいことは言いません。すぐに「はー?ムカつく!」というタイプ。でも、自分が端金で売り買いされていることを冷静に眺め、これからどうしようと思いながらも、これしかできない現実にネガティブになりません。私なら首吊ってるわすでに……。仕事への覚悟というか、向き合い方なのでしょうか、私はむしろ感化されたかなと思います。時折小説も読み返してます。作家さん続刊出して〜。
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