ピンクネオンスペンディング 【電子限定特典付き】
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ひつじま羊

需要と供給かあ…

ネタバレ
2020年1月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 名門校の男子高校生・新×元ジュニアアイドルの売り専ボーイ・凛。試し読みで受けの凛くんのビジュアルが自分的あまりハマらなかったのでどうかな〜と思ったんですが、読み進めていく内にそんな事どうでも良くなって来ました。
痛々しい…痛々しいよ凛くん…。幼い頃から性を搾取され、大人になったら無価値とばかりに雑に扱われ…。それでも時々体を求められる=まだ需要がある=愛されてるって考え方が可哀想でならない。ほんと親は残酷な事をしました。本編には全く出て来なかったけど、今どうしてるんでしょうかね。
一方攻めの新くんも、同性を好きな事が親にばれ失望された事をきっかけに、自分の価値について悩んでました。こちらの親も厄介ですが、まあ養育義務を果たしてるし、自分の息子が同性愛者である事を受け入れるのは簡単でない人もいるからまだわかるかな。
凛の元彼は、まー気持ち良い程の自己中野郎。幼い凛から散々性的搾取して、成長したらポイーして、自分の借金で困ったら突然現れ、借金のカタに客に凛を売りつけて、最後は同情を引いて縋って…もう清々しい程のクズ。でも凛と新の捨て身の覚悟で、はっきりと決別出来たので良かったです。
なかなか重たい内容でしたが、線の細いさらさらした絵のおかげで幾分か読み易くなってました。エロもふんだんにありますが、色気というより、キャラのその時の喜怒哀楽がそのまま投影されてる感じだったかな。あ、でも最後の愛あるHで2人のぷるぷる乳首が合わさってるのはエロかったです!広がれ乳首合わせの輪!
テーマ的にモブ責め、おもちゃ、拘束具は勿論ですが、肛門放尿もあるので苦手な方は注意かも。
それにしても、この作品には「需要と供給」という言葉が何度も何度も出てきます。児童ポルノが何故後を絶たないかというと、やはり需要があるからなんですよね。お金が欲しい親、金儲けがしたい業者、幼児趣味の大人達。このお話は一応ハピエンで終わりましたが、現実ではこの問題はまだ続いてると思うと、なんだか遣る瀬ないなあと思いました。でも強烈な執着心を持つ新と、一生変わらない愛が欲しい凛の「需要と供給」がマッチしたのは良かったな。
2人がこの先愛を貫く中で、色々な問題が生じると思いますが(主に双方の親)、互いの痛みを分かち合い、守り合い、慈しみ合う事が出来る2人なので、困難に負けず頑張って欲しいです。丸一冊表題作で全222p。
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