このレビューはネタバレを含みます▼
加美と和気の出会い方やその後の和気の昼食突撃がかなり強引で無遠慮で、そこだけ見ると少し引く。でも、読み進めるとそれぞれが抱える悩みや苦しみが見えてきて、話に引き込まれた。
加美が幸せを諦めてしまった背景はかなり辛いものだった。職場の人間の悪意あるアウティングや無自覚に加美を傷付けてしまう和気にムッとしてしまう瞬間もありながら、真っ直ぐで裏表のない和気は臆病になっている加美に合っているなと思った。
ただ、人物の書き分けはイマイチな感じがした。和気と佐倉、加美の同僚の田口と加美の従兄弟の慎一、加美の職場の先輩? と和気の上司の見分けが付きにくく、話の筋で特定は可能だけれど、登場人物が多い分そこをきちんと書いてくれていたらもっと集中して読めたのにと少し残念。
*2巻読了*
1巻完結だったはずが連載が続いていてビックリ。2巻はUKIEさんに全部持っていかれた感じ。
和気と同棲し始めた加美は1巻のころより少し強くなっていて頼もしく感じていたけれど、それは和気のためというより自分を守るためだったと分かり、本当に切なくなった。
UKIEさんの正体が判明してからはラブの話から少しずれてしまって寂しかった。でも、二人のこれからに必要な話だからまぁ良かったかな。
そして、1巻でアウティングをかました加美の同僚の田口はやはりね……のオチだった。