このレビューはネタバレを含みます▼
トラウマを抱えたもの同士、惹かれ合っていく姿が素敵だった。全ての登場人物が繊細で、ゲイをカミングアウトしたコバ先生に対する取引先のおっさんの反応まで秀逸。書き下ろしの、ちょっと悪い(?)コバ先生も好き。ミモザの花を見るたびに、この話を思い出しそうだ。
***以下ねたばれ***
他の方も書いていましたが、トラウマがフックになっているのだから、その結末まで描いてくれると嬉しかった。
コバ先生は、コバヤシくんのことを想いながらも、墓参りして気持ちの在りどころを見つけたように見えるけど、由木くんは母親のあれこれが分かって、トラウマが解消される材料はないよね? 克服したのか、できなくても心が寄り添えたからよいのか、書き下ろしを読むに、きっと大丈夫だったんだろうなとは思うけど……そこのところはもう少し詳細に描いてほしかった。