このレビューはネタバレを含みます▼
結婚して子供をもうけ出世して、自分がゲイであることから目を背け、いい家庭人として生きてきた三井。けれど三井が自分に無関心なことに気づいていた妻に離婚を迫られ、それから会社も辞めてしまいます。そうして妻子も会社も失った三井を見捨てずに寄り添ってくれたのは2度も堕として苦しめた曽根でした。どんなにひどい目にあわせても三井を受け止め愛してくれる曽根に、ようやく三井が「俺はゲイだ」と告げる場面では胸が熱くなりました。クローズドゲイの苦悩について描かれたこの作品を読めて本当によかったです。セクシュアリティによって差別されず、ありのままの自分を受け入れられる社会になってほしいと切に願います。