居場所





2020年2月13日
泣かせてくれる。涙を振り絞ることになってしまった。
長い旅路、ワイオミングへの路はリディアにとって大変な事の筈なのに、彼に会うことを目指して頑張れた。
一目会えれば、と思ったのに長居。
彼の子供の頃の、赤ちゃんの頃のリディアへの限りない愛が、世話をするときの甲斐甲斐しさとか、構うときの慈しみ方だとか、常に気にかけて生活全てがリディアリディアだった描写だけでもうほとばしっていて、読んでいて震えるくらい涙が出た。
まず居ない、こんな情の深くて熱くて細やかな男の子は。
彼が、大事に大事に育てた。「家族の一員」のように。
南北戦争は大義名分は勝利した北軍に理があったとなり、国を二分した内戦に南部は疲弊した。通常は戦争の敗者は、正義に負けたのではない。負けたほうにも、暮らしがあり、家族も居て、「戦後」の建て直しが必要となる。失われたものは、賊軍となったほうが大きい。
ただ、南北戦争は北部には有名な名目があった事を知らない人は居ないだろう。その点について当時南部では、メインキャラ二人のレベルの家ならば、それぞれ黒人は居たろうと思うのに、本筋にフォーカスとばかり、そこには敢えて登場させず家の没落だけ取り上げられている。
ライバル出現と、リディアを蹴散らすためのイヤらしい嘘が、中途半端な二人を攪乱する。
妹と兄、の感覚は強いのかも、とは見てた。誰よりも大切な「身内」、唯一の保護者として、踏み留まっている彼。「辺境の地のしがない牧場主」だなんて。
どんなに好きだったか、読み手のこちらにはヒロインの想いがわかりすぎるくらい判っているのに、彼は崩さない。表さない。
いや、もう少女ではない生身のリディアの魅力に囚われそうになって、堪え切れず、の場面、グッと近寄る二人の様子に溜め息が出る。
列車のシーンも涙腺崩壊で堪らなかったし、彼の幸福のためにヒロインが再びあてもない放浪を踏み出すシーンには、 涙で胸が苦しくなって、頁を手繰る操作がスピードダウンした。
ストーリーは普通だが、彼らの魂レベルの様な結び付きを見せつけられ、個々のエピソードに何かと感情を揺さぶられて、作品をたっぷり堪能した。
出資者との今後が気がかりとなったが、幸せを得るために、何かが得られないというのは世に有ることだから、ストーリーが触れないことは楽観的想像するしかない。
再読でまた涙。再再読でまたまた涙。
長い旅路、ワイオミングへの路はリディアにとって大変な事の筈なのに、彼に会うことを目指して頑張れた。
一目会えれば、と思ったのに長居。
彼の子供の頃の、赤ちゃんの頃のリディアへの限りない愛が、世話をするときの甲斐甲斐しさとか、構うときの慈しみ方だとか、常に気にかけて生活全てがリディアリディアだった描写だけでもうほとばしっていて、読んでいて震えるくらい涙が出た。
まず居ない、こんな情の深くて熱くて細やかな男の子は。
彼が、大事に大事に育てた。「家族の一員」のように。
南北戦争は大義名分は勝利した北軍に理があったとなり、国を二分した内戦に南部は疲弊した。通常は戦争の敗者は、正義に負けたのではない。負けたほうにも、暮らしがあり、家族も居て、「戦後」の建て直しが必要となる。失われたものは、賊軍となったほうが大きい。
ただ、南北戦争は北部には有名な名目があった事を知らない人は居ないだろう。その点について当時南部では、メインキャラ二人のレベルの家ならば、それぞれ黒人は居たろうと思うのに、本筋にフォーカスとばかり、そこには敢えて登場させず家の没落だけ取り上げられている。
ライバル出現と、リディアを蹴散らすためのイヤらしい嘘が、中途半端な二人を攪乱する。
妹と兄、の感覚は強いのかも、とは見てた。誰よりも大切な「身内」、唯一の保護者として、踏み留まっている彼。「辺境の地のしがない牧場主」だなんて。
どんなに好きだったか、読み手のこちらにはヒロインの想いがわかりすぎるくらい判っているのに、彼は崩さない。表さない。
いや、もう少女ではない生身のリディアの魅力に囚われそうになって、堪え切れず、の場面、グッと近寄る二人の様子に溜め息が出る。
列車のシーンも涙腺崩壊で堪らなかったし、彼の幸福のためにヒロインが再びあてもない放浪を踏み出すシーンには、 涙で胸が苦しくなって、頁を手繰る操作がスピードダウンした。
ストーリーは普通だが、彼らの魂レベルの様な結び付きを見せつけられ、個々のエピソードに何かと感情を揺さぶられて、作品をたっぷり堪能した。
出資者との今後が気がかりとなったが、幸せを得るために、何かが得られないというのは世に有ることだから、ストーリーが触れないことは楽観的想像するしかない。
再読でまた涙。再再読でまたまた涙。

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romance2 さん
(女性/60代~) 総レビュー数:1852件
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ちょびヒゲ さん
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