このレビューはネタバレを含みます▼
高校に入学して親友になり、自然と恋人同士になった栃本×芳野。互いが好きだけど、一緒にいたいけど、自分達はこれからも変わらず過ごしていけるのだろうかとまだ見ぬ未来に少しずつ不安を募らせる二人。まだ若くてなにも知らないからこそ大胆にも臆病にもなる、多感な時期の繊細な心の動きが沁みます。子供だけどある程度周りが見えているので、余計に苦しい。美しく終わらせた恋をどうしたいのか、時間をかけて答えを出した二人が幸せになれますように。淡々と進んで終始静かな読み心地。よかったけど、どちらも年を取った感じがしなくて三十路なのに見た目が高校生の頃とほぼ同じ。もう少し過ぎた時間を感じられる程度には大人の姿にして欲しかったです。