このレビューはネタバレを含みます▼
永慈と美枝子がくっつきます。これが絶対に許容できない人は読まない方がいいです。BLに対するカウンター作品。似たり寄ったりなBL作品よりは断然に良かったです。美枝子は見返りなく愛される事、無償の愛を槙雄を通して初めて知りその愛情を留めておきたいと同時に誰かに必要とされる確かな事実が欲しかったのかなと思いました。だからこその決断であった。若さ故の決断な気がしますが、間違いか正解かなんてものは本人達が過去を振り返った時に決める事であって、自分達の中で後悔しない様に正解にする為に永慈と美枝子は起こった事に対して向き合い、槙雄は逃げてしまった結果が今回の結末になった。過程の末の結果が理解出来たから結末を受け入れられましたが、この作品の六割は美枝子に焦点が当てられており、三割が槙雄、一割永慈だったからなのか永慈の感情の機微が分かりづらいせいもあってモヤっとする人が多いのかなと思いました。槙雄に関しては「IN THE APARTMENT」でより詳しく彼の感情が描かれているのでこちらも読んだ方がより入り込めるかなと思います。