ハッピーシュガーライフ
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ハッピーシュガーライフ

鍵空とみやき

刺さる人には刺さるかもしれない

ネタバレ
2020年2月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ アニメをちらっと観ていたので漫画も……と思い全巻読みました。
読みやすいっちゃ読みやすいんですが、大ゴマとポエムっぽいセリフ(ナレーション?)が多すぎて、伝わりづらいところもあるかも(嫌いではないです)。

真実の愛を知りたい主人公が愛を求めて奔走する姿とか、不幸の連鎖を受け継ぐ子供達とか、登場人物の殆どが「愛に飢えている」という印象を受けました。
(歪んだ欲求や我儘を「愛」とすり替えて他人を汚しまくる大人たちも漫画で読めば一見ファンタジーな感じがしますが、実際にこういう人たちはいますからね……)

そんな彼らと交流して、さとうもさとうなりに自分のエゴを貫きつつ、歪んだ大人たちを反面教師にしてきたのだろうし、自分の綺麗なものを守りたかったのだろうな……と思いましたが、やっぱり「愛というよりエゴの物語だろうな」、というのが私の率直な感想でした。
個人的には嫌いじゃないんですが、ポエムで埋めるのではなくてもう少し説得力のある描写があれば感情移入しやすかったのかもしれないと思うと、ちょっと勿体無い気もします。ですが本作はさとうとしおの物語ですので、それが味になっているのかもしれないと思います。
よって、「刺さる人には刺さるかもしれない」という評価にしました。

余談ですが、あさひくんとしょうこちゃん(と太陽くん)にもう少し救いがあればなあと思いました。
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