凶愛に啼く獣
」のレビュー

凶愛に啼く獣

宇奈月香/芦原モカ

279頁

ネタバレ
2020年3月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 義兄×義妹の切ないすれ違いの両片思い。ヒーローsideあり。
ヒロインがヒーローに片思いをしてて、泥酔しているヒーローに一夜の夢を見せてもらって身ごもってしまいます。ヒーローは夢だと思っています。
怒った義父がヒロインを別の人へ嫁がせてしまいますが、そこでヒーローの子供を嫁ぎ先の実子として産み育てます。
この子がヒロインにとって全てでしたが、とある事故から亡くなる事に。
そこで王命でやってきたヒーローにりょ/う/じょ/く/かん/きんされるんですが、ここのすれ違いがすごく悲しい。
ヒーローもヒーローで辛いことがあったので憎みきれないんですけどあまりにも……ヒロインに対して……酷い……。

薄幸の極みか?というくらいヒロインが可愛そうです(私の好みです)
厳しく育った環境、ヒーローから妊娠を罵倒される、好きじゃない人に嫁がされる、世間から悪女と罵られる、最愛の息子を亡くす、ヒーローにりょ/う/じょ/く/かん/きんされる、息子の遺髪をぞんざいに扱われる、ヒーローからの罵倒……そりゃしにたくなるわ……。
後々ヒーローもヒロインにした仕打ちを後悔して何とかしてヒロインに生きる気力を与えようと努力するところは読み応えがありました。ちょっと犬っぽかった笑

最後は最高にHAPPYを感じたので良かったです。
悪も仄暗く断罪されます。
最初でヒーローが夢だと思ってたくだりは理解しづらくてもう少し描写して欲しかったです。納得感が低いんですが、概ね問題ないです。
しんどいソーニャなストーリーが好きな人にはオススメです!
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