酔うと化け物になる父がつらい
」のレビュー

酔うと化け物になる父がつらい

菊池真理子

とても深い

ネタバレ
2020年3月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 絵柄に似合わず深いです。うちもアルコール&ギャンブル依存症で酒乱の父に悩まされてきましたが、幼い自分から見るベロベロの男性というのはまさに化け物で、ぐでっとしたあの表情や、話が通じない辛さなどはリアルでした。
また、母も首吊りとはいかないまでも、宗教にハマり下半身不随になっており、兄も不登校で父と同じ道を辿っており、他人事とは思えませんでした。
普段の父は明るく社交的で好ましいのに、酔うと暴力的になり言葉も乱暴で何をしでかすかわからない恐怖は、普通の家庭の友達にはとても相談できるものではなく、その後付き合う男性の難が見えるたびに、そういう人を選ぶのは家庭のせいだと思いたくないのもすごくわかります!
マリには貴方のせいじゃないと思えるのに、自分は親として人間として当たり前のことへも感謝の心を持たなければ、良いところを見れない自分が卑屈なんだ、周りも悩んでいるのだと自分自身には言い聞かせてしまっていることに気がつきました。
映画化されるということで予告を見るとコミカルな雰囲気でしたが、とても観れそうにはありません。
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