魔法使いの嫁
」のレビュー

魔法使いの嫁

ヤマザキコレ

コアでマニアックなダークファンタジー。

2020年3月15日
ああ、大好きwしかし、最近のレビューに「良さがわからない」という感想を書かれた方がいらっしゃって、なるほどなあとも思いました。『ドラゴンと勇者と魔法使い!心踊る冒険モノ』だとか『妖しくも美しい、異種交流が織り成す感動モノ』といったような陽の気のファンタジーがお好きな方には、湿気を孕んだ暗い空気や、膨大で緻密な情報量からくる説明臭さなどが足を引っ張って、楽しめないという事はあるかもな、と。逆に、この仄暗いとこが好き!と言えるタイプの方にはたまらない魅力のある作品といえるでしょう。キラキラしくはないけれど地力の高い絵柄にはナゾの説得力のようなものがあって、知識垂れ流しの台詞の応酬や、ともすれば薄っぺらくなりがちな厨二全開の世界観を、根本からガッシリと支えている。当たり前だけど、やっぱりマンガって設定と画風の相性や画力の高さって大事なんだなぁー。
現時点13巻、少年少女たちとの触れ合いが楽しい学院編ではありますが、きな臭さも強くなってまいりました。今作品のファンの一人としましては、チカラはあるけれどヒトとしては足りないモノが多いエリアスとチセ、師弟二人の変化と活躍を末永く見守っていきたい所存であります。
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