このレビューはネタバレを含みます▼
網走監獄にたどり着くあたりまではテンポも良く、読み応え抜群。文化に対する造詣の熱量や、ちょっと滑るくらいの独特なギャグもむしろシリアスのなかの箸休めで良いクッションになります。
でも、樺太あたりから正直登場人物や関連エピソードも「今その話掘り下げるの?」というタイミングとしてよくわからない、微妙に興味が持てないライン。サスペンスの熱さましにちょうどよかったギャグも、話に食い込む量が微妙に増えてただのストッパーになることも。
クオリティ保てるのはすごいし、意味が無いことをやるなとは言わない。あるいは意味がのちのち出てくるから辛抱強く読めというアレなのかもしれない。
けど序盤の劇画的展開とロマンチシズムあふれるキャラクターに惚れ込んでのファンだったので、ダラダラしてるとどうしても気持ちが離れてしまう。その心の反応がどうしても止められないので今の評価で星3つです。