戦後の陰鬱さと爛れた恋愛がマッチする





2020年3月31日
時代設定、舞台設定が勝ったという感想。攻めの男の子だけは、純粋無垢そうですが、それでも始まりは衝動的。他はほぼ皆、爛れた性愛を貪って生きているような人達。冷静にみたら酷い。なのに、手紙というキーを軸に、戦後の息詰まる陰鬱さと、デカダン的な純文学や芸術の世界という舞台設定と、説明の少ない詩的な構成が、四人を巡る爛れた恋愛に妙にマッチして色気すら感じる。特に眉目秀麗でSっぽい受けというのは、BL界ではひとつの王道なのかなと思うけど、この作品でも魅力的なキャラクターだった。この作品で完結してないので、続きもオススメです。

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