夏目アラタの結婚【単話】
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夏目アラタの結婚【単話】

乃木坂太郎

ハラハラさせられっぱなし!(完結後追記)

ネタバレ
2020年4月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最新話でついに事態が動きました。どうなっちゃうんだろう…。
背水の陣でも切り抜けようとするアラタ、策を巡らせつつ未だに腹の中が全く見えてこない真珠に、真珠のとりこになりつつある人々…さまざまな思惑が絡み合い、一話の短いなかでも駆け引きにたっぷりとハラハラできます。
それから、なんといっても絵がきれい。真珠やアラタから出てくる色気が素敵です。
先が気になるから単話で買っているのですが、単行本の表紙もとても美麗なんですよね。紙でも揃えようか迷います。
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(完結後追記2024/3)このレビューを最初に書いたのは単行本1巻が発売された頃でした。
先生、完結おめでとうございます。
改めて最初から全て読み直し、緻密な展開と心情の伝わる表情に圧倒されました。刑務所の窓越しに始まった物語は、最終局面でもう一度窓越しの会話に戻ります。このことに気づいたとき、舌を巻きました。最初の静的な頭脳戦から、終盤は逃避行を経て動的なシーンが多かったのですが、最後の最後に原点回帰したか、という。
伏線もきれいに回収されています。105話の真珠の表情、環そのものですよね。そのあたりのいろんな感情までもが解き放たれたんだな…と感じました。
無事にきれいにまとまって完結し、固唾を飲んではらはらしながら見つめていた身としては、ようやく息をつけた気持ちです。
一部残忍な表現が入るため万人向けではないでしょうが、とても良作だと思います。
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