デビルズライン
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デビルズライン

花田陵

作者さんは何が描きたかったんだろう

ネタバレ
2020年4月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 鬼(吸血鬼)と一般少女の道ならぬ恋、という感じの触れ込みで読み始めました。
実際、最初らへんはその辺に重きを置いて、早々にくっつくものの、体の面でなかなか思うようにいかない恋愛を描いています。
が、割と早いうちから警察やら組織やらが絡んだサスペンスの面が強くなり、それも速攻で政治色が混じり、さらに性的マイノリティが多数のキャラを巻き込んで渦巻く内容になります。
描き分けが飛び抜けているわけではない作者さんなので、こんな入り組んだ内容なのに外見の特徴が乏しくて数人ごっちゃになってしまうキャラがいる状態です。
話の進行も主人公2人組から視点が外れて他キャラの政治思想、マイノリティ問題にずっと話が移りっぱなしで、人外×少女の道ならぬ恋を見たくて読んでるのに何読まされてんだろう…とすら途中思いました。
何を描きたかったのか、定まらないまま欲張ってあれもこれも入れてしまった作品感があります。
もっとスマートに一つずつの問題に絞ってスピンオフ作品化して側面を描いた方が良かった気がします。
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