君の抱える人生をもっと知りたい





2020年5月2日
ヒーローセバスチャンの叙情的な作りにすっかりのぼせてしまった。事象毎に自分の行動を省みて、再会時にはそれらを反映させるという前向きさと直向きさ、そしてその都度湧き上がる感情をつぶさに表してくる素直さをウットリと読んだ。ヒロインマティルダの些細なミスから引き込んでしまった事故が齎した不幸の辛さや後ろ向きな姿勢を、読み手の私にも理解できてしまうのには、自分の中に彼女の身の上を色眼鏡で見ているのではないかという後ろめたさも感じてしまったが、前進しないが停滞しているという自己憐憫からの脱出と恋を連動させての復活に涙が止まらない。この出会いに大いに嫉妬するほど素敵な物語だった。特に 柳の小屋のエピソードにはトキメキも、涙も止まらなくて素敵なシーンだった。

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ももとりゅう さん
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ゆず さん
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romance2 さん
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