涙雨とセレナーデ
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涙雨とセレナーデ

河内遙

読んだあと余韻に浸る

2020年5月15日
ストーリーの面白さや展開のテンポ感、魅力溢れる登場人物、思わず感情移入してしまう切なさ、あらゆる点で素晴らしい作品だと思います。
人物達の息遣い、楽器の音色、馬車が走る音、きしむ木の音、臭いや周りの雑音までが感じられる作者の細部までの描写に、読者自身も明治時代に同じく存在しているかのような感覚になり、読んだあとは余韻に浸ってしまうほど。

自分の力だけではどうにもならない運命の中で必死に今を生きようとしている登場人物達を最後まで見届けたい作品です。
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