カストラート
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カストラート

露がも子

後悔 (ネタバレ注意)

ネタバレ
2020年5月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作はアルフレドがエミリオに他の人との行為を見せるのが拗らせてるなあと思いました。エミリオがもっと積極的にいってたらよかったのですが、いかんせん若すぎました。アルフレドにとって愛とは溺れて苦しくて狂ってるものなんですね。エミリオの人生はどうだったのかが気になりました。アルフレドに会う機会はあったのでしょうか?「晩年になくなった」という謎の説明だったのでいつ亡くなったのかわからなくてモヤモヤしました。アルフレドは歌手として生き、地位や名誉を手に入れるためにエミリオとの恋は諦めましたが、自分の中に無垢で純粋な記憶として抱き続けたのでしょう。彼の最後の言葉に胸が締め付けられました。2作目は善悪を捨てた怪物とか残酷とかありましたけど、できない人の気持ちがこれっぽっちもわからない歌唱馬鹿の天才のお話かな。3作目のお話しが好きです。やっと少しきゅんとなる展開。レオがかっこよかったです。「どうして俺の喉なんだ」とか「負担になりたくない」「なれるよ」とかなんか違和感ある台詞がありました。「もしこれから一生その歌を歌うときだけは」って「もし」は要らなくない?って、いいとこなのに。ちょっと残念でしたが、去勢歌手という題材で一冊読ませていただき、すごく興味深かったです。あーそれから私もエミリオはもうちょっと渋くなっていて欲しかったです。エロはあまりないです。修正は抜くとこで白抜き。
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