小説花丸 薔薇の行方-薔薇の名前2-
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小説花丸 薔薇の行方-薔薇の名前2-

水戸泉/幸村佳苗

素直になれない二人の葛藤と独占欲

2020年5月29日
かなり昔、紙媒体で出ていた作品のリメイク版(二巻)です。大筋のストーリーは同じですが、話がコンパクトに、描写が濃く二人の絡みも多くなって読みやすいです。

本作の魅力はなんといっても、惹かれあいながらも、強烈な独占欲からの支配願望や支配されることへの葛藤と無自覚さから素直になれない二人の気持ちの動きです。そして、それが行為にそのまま反映されて、愛したいのに、でもそれをうまく表現できず、さらに激しく調教のような、サディスティックな行為に溺れていく…そこが最高にエロティックで、だからこそたまにダダ漏れになる甘さがクセになります。

受以外の事柄では常に冷静沈着な若手社長美形攻と、口が悪くやんちゃで正義感が強い美少年受。すれ違いながらも激しく求め合う二人の愛憎劇、刺激的なお話を求めている方は一巻から是非。脇キャラも魅力的で、ストーリーパートも十分楽しめます。
個人的に、二巻の三話(擬似3Pあり)の激しさは、狂気の愛やエロが得意な同作者の中でも最上位レベルかと思いました(笑 是非そこまで読んでみてください!
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