悪魔だった君たちへ
」のレビュー

悪魔だった君たちへ

中津功介/古場みすみ

スカッとする!

ネタバレ
2020年6月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 近年まれにみる怪作であり快作!いわゆる「復讐モノ」は、「無関係な」相手の家族をまきこむものもありますが(相手の子供に、親の過去の非道ぶりをばらして家庭崩壊させる、等)、これは、まさに本人たちに鉄槌を下すもので、自業自得ぶりが、爽快すぎて、読むのがどんどん楽しみになってきます。

(まあ、結婚式披露宴の最中で、この元いじめ加害者どもの家族が、世間に対し、赤っ恥をさらされてしまうところはあるのですが、少なくとも、無垢なこどもが、今後の成長に悪影響を及ぼされるといった展開は、いまのところ、ありません。)


本作は、これだけ、ネット環境が普及した現在だからこそ、できる復讐劇で、相当のスキルがあっても、15年くらい前なら、まだまだ不可能だったと思います。技術の進歩があって、本人の、たぶん「猛勉強」があっての、復讐のスタートです。

少々、やりすぎとの意見もあるかもしれませんが、青春を数人がかりで台無しにされた被害者からすれば、やって当然との見方もあり、いわゆる「社会的な死」を与えるだけで、実際の死に至るような暴行は下していないところから、私には「セーフ」として読むことができます。

世の中の「俺ってむかしはヤンチャしててさ(笑)」と、過去を美化してせせら笑い、同窓会などで「あのときはゴメンな~(笑)」ですませようとする連中は、これを見て震えて眠るがよい!と思います。

遠慮なんていらない、悪魔だったゴミクズどもを、限りなく苦痛を与えて、全滅させてほしい!
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