三丁目の夕日 夕焼けの詩
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三丁目の夕日 夕焼けの詩

西岸良平

一平君、早くきて~

ネタバレ
2020年6月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 自分がこの作品をはじめて目にしたのは、親戚宅の本棚にあるコミックス第1巻でした。

その内容は、現在の「鈴木オート」とその家族、三丁目の皆さんが住む世界を舞台とした…ものとは、ほど遠く、画風も、別人が描いたの?と思うほどに、

ハードボイルドの真髄のような、ニヒルというか、重厚なオトナの世界を、読み切りで連載していた作品です。(超・初期は、です。)

これらの、初期の作品を総称して、なぜ「三丁目の夕日」と名付けたのかは、かなりの謎です。

ほどなくして、たしか、茶川先生が出てきて、そのうちに、鈴木オートのご家族(お父さん、お母さん、一平君)が出てきて、だんだん、世の中に知られている設定になっていきます。

初期の読み切り作品群は、けして「無駄」ではありませんが、なんというか、たとえるなら、ル〇ンⅢ世をアニメで知った人が、原作を見たときの驚きの(原作がダメということではありません。)、その10倍くらいの驚きは感じるのではないかと思います。

連載開始当初は「ついこの間」だった、昭和30年代が、いまでは、遠い昔になってしまった。(私も、生まれていなかった。)

以前より、当時ネタは、さすがに尽きてしまったのか、人間関係を描いた作品にシフトしている印象ですが、間違いなく、漫画史上屈指の名作であり、コンプリートするなら、自分としては、1巻から読んでいくのが、おすすめです。
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