ハロー張りネズミ
」のレビュー

ハロー張りネズミ

弘兼憲史

最高傑作!

ネタバレ
2020年7月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者様の、若き時代の作品にして、最高傑作と思います。

同じ作者の作品として、代表作とされる、スケベと運でのしあがっていくサラリーマン漫画より、よほど、好感が持てると思います。

たしか、70年代後半から、80年代前半にかけての作品なので、いま読むと、絵柄や設定は、当然のようにふるいですし、探偵にしては「捜査道具」が「そんなものも、持っていないの?」と、驚くこともありますが、楽しく、ドキドキ、読み進められます。

個人的には「特別なビリヤード」台を準備して、関係者の潜在された悲しい記憶をよみがえらせる作品が、秀逸で好きですね。

スケベサラリーマンに、負けず劣らず、すぐに、情報を得るために、女性と寝てしまう主人公ですが、そんなに、イケメン!というわけでもないのに、そういう関係になれるのは、先生の作品特有のうらやましい展開でもあるのですが、相手も割り切っている感じで、スケベサラリーマンのように、まだ心が残っている相手を、出世したから、もう君とはバイバイな非情さはなく、ほんとに、割り切って読んでいけます。

個人的には、あの「矢印」が、すきですね。
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