忘れられない御曹司 ~あなたのものになりたいのに~
桜旗とうか/時瀬こん
このレビューはネタバレを含みます▼
全体的に流し読みしてしまったのですが、ヒーローは一途だけど言葉が足りないのが残念。でも何より、ヒーロー弟にいらっとしました。まず弟の、ヒロインに対する友達面に虫酸が走る。人の恋愛に嘘ついて口出ししておいて、ヒロインを正論で追い詰めるクズです。何様?弟が恋人(ヒーローの婚約者)と結ばれたのだって、ヒーローの努力の成果がまずあって、ヒロインが弟に協力したからなのに(最終的に弟自身の努力もあるけど)、自分の過ちはスルーで恋人とよろしくやってるのでしょうか(本文に特に記載はないけど、スルー気味の調子こいた会話はある)。そもそも、ヒロインのことが好きでもないのに、兄への復讐のように、ヒロインを強引に口説こうとするのも、もはやセクハラ(実際、仕事の依頼主だし)。弟がヒーローとヒロインの再会を仕組んだのも、八つ当たりとしか思えない。恋人(兄の婚約者)の幸せを願って身を引いたつもりなら、5年前のことを今さら蒸し返さなくて良いはず。兄とヒロインがどうにかなって、兄の婚約が解消されることによる棚ぼたを狙ったんならそれでも良いけど、何でヒロインへの当たりがきついの?兄カップルを応援したいの?邪魔したいの?何この自己中男。兄カップルを散々振り回して、ヒロインを貶めて、性根が腐っているこの男が棚ぼた的に幸せになるのが、何だかもやもやします。ヒーローも最後の方で、弟が敵じゃなくて良かったとか呑気に思ってるけど、ちょっと前まで実際に敵だったし、そもそも弟の人間性をちゃんと問題視した方が良いよ。今後、仕事の上でヒーローと弟が対立した場合、弟は卑劣な手段を使ってくると思う。ヒーローは優秀みたいだけど、そういうのに対抗するスキルは低そうだから心配(スキルが低いのは恋愛に関してだけで、仕事は大丈夫なのかもしれない。弟も仕事で兄に勝てないから、ヒロインに余計なちょっかいをかけてたとも思える)。
ヒロインは一途で好感持てました。だからこそ、口説いてくる弟にイライラ。もしヒロインが現状が辛くて弟と付き合ったとして、このクズは彼女に対して責任持てたんでしょうか?そもそも、その辛い現状は弟のせいなんだけど。そんな無責任な生き方してるのに、したり顔でヒロインに説教するなんて、100年早いわ!でも何となく、それでも許されてしまう愛されキャラなんだろうな、というのは伝わってきます。
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