ハレとモノノケ
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ハレとモノノケ

忘れられない作品になりました。

2020年8月15日
初めましての作家さんだったのですが、こんなにすごく心にくる作品だとは思いませんでした。ゆるやかに進む2人の生活、民俗学や植物のことなどが散りばめられていて あと食事のシーンも印象的で そこで生きているというのを強く感じさせられました。雑学じみた描写にはたまに、作者のエゴなんかを強く感じさせられることがありますが押し付けがましくなく自然と頭に入り、そのシーンの十分な説明をしてくれるので勉強になります。
昨今のBLは即物的なものが多いですが(そういうのも嫌いではありません) そういうことになるまでの心の動きややり取りも絶妙な描写で丁寧に紡がれていて、念願叶った時には読んでいる側もすごく嬉しくなりました。

気になった点を1つあげるならば攻めが某漫画のキャラクターを想起させるのと絵柄も似ているなと思ったところです。その同人誌を出されてる方なのでそうですよね。私も好きな漫画なのでちょっと照れますが楽しく読ませて頂きました。
絵柄の個性がちゃんとあってキャラクター達みんなカッコよくてかわいいし、本当に絵がすごく上手い。カメラワークのセンスも素敵です。細かく描き込まれている漫画が好きな方おすすめします。

商業を読んでいてここまで気持ちが昂ったのは何年ぶり?もしかして初めて?というくらい忘れない作品になりました。これからこの方の過去作品も読んでみようと思います。
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