このレビューはネタバレを含みます▼
なんと魅力的な人物設定…!しかも冬の怪談!これだけでストーリーがじわじわ・ざわざわしてきます。正に講談のような名調子(良いテンポ)でどんどん進むけれど、置いてけぼり感や不足感はなく、逆に物語にのめり込んでしまいます。
「物語る」ことについて、誰かを中心に据えて物語を進めると必ず誰かを置き去りにする…というような描写が作中であります。ものすごいメタ的発言なんだけど、物語る人がこの点をすくいとっていると、きっとあらゆる人に響く物語になるだろうなぁ…と。喜八の講談を聴いてみたくなりました。
百鬼夜行が花嫁行列とか…何も言えない!!感無量です。