箱庭のうさぎ
」のレビュー

箱庭のうさぎ

葵居ゆゆ/カワイチハル

胸がヒリヒリします

ネタバレ
2020年8月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幼少期の両親からのネグレクトと保護してくれていた祖母の突然死が原因で摂食障害になってしまった響太(受け)と、響太の為にひたすら尽くす聖(攻め)のカップル。
レビューを読んで気になって随分前に購入したのですが、内容が重たいのかな?としばらく読まずにいました。
他作を読んで「そういえば…」と戻って読んで、良かった。
響太は聖がいないと大袈裟ではなく生きてはいけないし、聖も部活や進路、就職まで全てが響太の為のもの。
文中にも出てくるように共依存なんだろうけどそれに一体何の問題が?
もしも聖に何かあったら響太は生きていけない危うさはあるけど、聖としては大変ながらも自分が付いていなければダメ、なんて幸せなんじゃないかと。
性的にはかなーーり仙人の様に我慢してた聖が気の毒でした。
自分の気持ちに気付いてない(気付かない様にしてる)響太が一生懸命、聖から離れようとして苦しんでるところが多いので読んでて辛かったけど、最後はラブラブハッピーエンドが待ってるので大丈夫です。
作中、現在のシーンと過去の場面が何度も出てくるので読みにくいと感じる方といるみたいだけど演劇とかでもよくある作りだし、私は気にならずに読めました。
響太の感情を感覚的に捉えて視覚的に表現する手法とかも好きでした。
表紙以外のイラストが入ってたらもっと良かったのになー。それだけが残念。
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