天然素材でいこう。
」のレビュー

天然素材でいこう。

麻生みこと

結末で台無し

ネタバレ
2020年9月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 若かりしき頃にリアルタイムで読んでいました。
まだ人に対して「天然」という表現が浸透していない時代だったので、主人公の二美ちゃんがすごく新鮮で可愛かったです。
高雄氏も格好良くて大好きな作品だったのですが、後半から雲行きが怪しくなり、一度は立ち位置がまとまりかかっていた高雄氏の幼なじみの千津がここに来て「え、えっ?あきらめたんじゃなかったの?家庭の環境武器にしてやっぱり高雄氏取りに行くの?」という反則技で高雄氏との関係を優位に進め、お話の根底を覆してしまいました。そのせいであんなに世界の中心くらい惚れこんでいた高雄氏の二美ちゃんへの気持ちが、取って付けたかのように「これは恋愛なんかではなく~」と、急に恋愛観が淘汰されてしまいました。正直、作者さんの中で初めから想定していた内容ではなく「気が変わった」としか思えないラストは自分的には理不尽過ぎて、理解できませんでした。
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