エロティック・サイコ(フルカラー)
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エロティック・サイコ(フルカラー)

KJK

完結まで読了

ネタバレ
2020年9月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 完結まで描いてくださりありがとうございました。
とても素敵なお話を読めて幸せです。
当初、琉成は実は殺人犯ではないのではないか?とか思ってましたが、そんな事はなく。
まぁ、そう思っていたのは、ハピエンをどこかで期待していたからです。殺人犯とハピエンになる結末は思い描けないしね。
ですが、普通に殺人犯だった琉成は、ついには村上まで殺してしまうという…これには少し驚きました。
まじでやったか…と。これで塵ほどの大きさで残っていたハピエンへの期待は綺麗さっぱり消えました笑
正直に申しますと、後味悪いです。
でも、殺人犯でまじもんのサイコパス(恋愛脳)だった琉成の結末は、あれしかなかったのかも。
本質的な悪を、最後まで悪という描き方をして終わらせるのは、勇気のいる事だと思います。
それでも否という正論を叩きつけてくれた作品だったなと思います。
そして、罪を逃れた孝史も、興味本位で琉成に関わってしまった後悔と神谷への罪悪感、己の愚かさを恐らく永遠に抱えて生きていくのでしょう。
最後の描写はとても孤独で、でも孤独でいなければという己へ課した罰なのかなと感じました。
この先、きっと誰からも愛されないように生きていくんだろうなぁと。

とても苦しい結末でしたが、琉成の執着、ヤンデレ具合、サイコパス感はとてもよく描写されていて面白かったです。終わってしまって悲しい。
ご都合主義のハピエンは要らないよって人にとって、かなり良作だと思います。

是非コミックス化して欲しい作品です。
フルカラーだから難しいのかな〜〜。
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