マンガ 「獄中面会物語」
」のレビュー

マンガ 「獄中面会物語」

塚原洋一/片岡健

厚生事務次官襲撃事件

ネタバレ
2020年9月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 小泉は自分の犬をペットとして以上に、最愛の家族の「ひとり」として強く捉えていたのだろうか。犯行を擁護するつもりなど全くないが、たとえば、もし自分に子供がいたとして、その子供がある組織に殺されたとしたら、と想像が及んだ。理性を保ち司法に手段を訴えるか、あるいは自分の手で復讐を果たすか。法治国家において後者が許されるはずはないが、人の親として頭では理解しても腹の底で諒解できるだろうか。繰り返すがこの凶行を擁護するつもりもなく、犯罪行為を肯定するわけでもない。飛躍しすぎた想像であることは承知である。そもそも小泉の犯行計画の論理性や心理状態の健全性などに対して疑問に思うことは多々ある。だが上のように想像したとき、凶悪犯とは決して一般人の理解の及ばぬような境地の存在ではなく、皆と地続きにいる人間であるということを忘れてはいけないと感じた
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!